自分を活かして、はたらく。

手塩にかけて育てられたもの、こだわりを持って作られたもの、素晴らしい技術と熱意で作られたもの………売れるために考えられたものではなく、あくまで消費者のことを考えて安心安全に作られたもの。

 

私の母はこういった、商品の背景にあるストーリーを読みながら買い物をするのが好きな人でした。もちろん、その大きな理由の1つは、私たち子供のためであったと思います。

 

そんな大切に育てられた私が1つ大きな疑問を持っていたことがあります。

 

それは、身体にも環境にもいい商品こそどれもパッケージセンスがなく見た目に魅力が全くない!ということ。

 

販売しているお店の外観も内装も事務所も…….お世辞でも素敵とは言えないものばかりです

 

「いいものってダサいんだ。」「二兎追うものは一兎も得ずってことなの?」小さい頃の私は、そう思っていました。

 

中身がとてもいいのに、その魅力が外見に現れないって勿体無いし、世の中にその良さが伝わりずらいんじゃない?とも思っていました。

その頃の疑問が今の仕事に繋がっているだと思います。

 

いくつかのインタビューでもお話しさせていただきましたが、私は就職活動をしたことも、きちんと就職したこともありません。

 

独立するまで、頼まれたり誘われたりしてお手伝いをしたり、仲間とブランドを立ち上げて運営してきました。

 

スタートアップの会社では、役割分担などなくできることを(できないことでも)がむしゃらにやるという一択のみ。

 

立ち上げ当初は社員が私だけだったので対外的な肩書きをプレスにしていましたが、実際には経理総務、ディレクション、デザイン生産MDも、時にはショーのプロデュースやメニュー開発まで肩書きを超え、経験のないたくさんの仕事にチャレンジしてきました。

 

この時の経験が私の最大の特徴であり、大きな企業で働いたことがないが故の一般常識の少なさ(=弱点)でのあると感じています

独立してからしばらくの間は、1つの肩書きに収まらない自分の得意とするものは一体なんなのかが分からなくなることもしばしば。

 

一緒に仕事をしよう!といってくれる人たちの大半は、1つの分野でのプロフェッショナルを求めている。なのに、私は1つの視点からものを見るという経験がない。

 

しかも、私は1つの観点から物事を考えるよりも、いくつかの異なる方向から1つのものを見て、作り上げていくこと魅力や利点をわかっている。

 

今までの私を知ってくれている方々は喜んで仕事を依頼してくれましたが、そうではない人に自分のできることや得意なことを説明するのがとても難しく、チャンスを逃してしまうことも多かったです。

 

それでも、なんとかここまでお仕事をいただき、生きながられているのは(笑)ものを多角的に見る癖が付いていることと、そのもののファンを増やすために、本質的な魅力を探し情緒的な価値を伝えようとする私が、その物の1番のファンになってしまうからかもしれません。

 

ファンが伝える熱量は自ずと大きくなるので、人に及ぼす影響、または巻き込む力が大きくなっていく気がしています。

ブランディングというと、会社のロゴマークやサイトを変えることだと思っている方も多いと思います。

 

もちろんそれもブランデイングの1つですが、私が考えているブランディングとは、時代や環境、世の中のためになるか求められているかを考えながら戦略的に商品やサービスの持っている「そのものらしさ」を引きだし、向上させること。

 

その価値をお客様が体感する全てのことにおいて正しく演出すること。

 

そして、効果的にその本質が伝わる形に落とし込むことです。

 

その中の何か1つでも少しでもアンバランスだとブランディングはうまくいかないのではないかと思いますとはいっても、自分の見せ方に至っては全くといっていいほどダメ。

 

私は興味がある、好きだという気持ちで物事にぶつかっていると、仕事になるというケースばかりなので、全くダメということでもないのかもしれませんが。

 

中学生から気にしていた、と取材を受けるたびに答えていたからか、オーガニック宅配サービスの仕事の依頼をいただいたり、工芸が好きすぎて自ら地方を訪れていたところ取材レポートの依頼をいただいたり……ほとんどのはじまりは、「好き」からです。

私は、「どう働くか」とは自分の生き方と背中合わせで、密接な繋がりがあると感じています。

 

性格や癖、長所や弱点までも含んだその人の資質全てが、一人一人の「どう働くか」に繋がっていく。そして、その上に経験や体験、努力などが積み重なって、いくものだと。

 

自分を活かして生きることが、私にとっては働くことです。

 

私は、今、地方創生や工芸やアートを盛り上げる仕事、もっと本格的にチャレンジしようと動いています。

 

ファッション業界という社会トレンドやカルチャーの最先端にいたからこそ、既存のビジネスモデルに固執せずに、様々な業界で起こっているムーブメントにも積極的に乗り、より深く広く考えることで、他の人ではなくできることがあるのではないかと思うからです。

 

カルチャーは日常生活の中に落とし込んでこそ根付くものだと思っているので、工芸などがわかりやすく万人の手に届くような取り組みを考えつつ、一方で想像もつかないようなアートとの融合などにも携われたら幸せです。

 

各地の文化や、職人、アーテイストの方々の可能性を広げて繋げて、周りがもっと豊かになるお手伝いができたら。

 

自分でも服や靴、制服などをデザインする仕事もしてきました。

 

コンセプトから内装のディレクションをした経験もあるので、ものを作るということも、近い将来またできたらいいなと思っています。

 

今までも、あまり例がないねと言われるような道を邁進して来ましたが、これからも自分で自分の仕事を作ながら、自分を活かして働いていけたら

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